コラム「小学校時代」
年齢が上がるにつれ、ピアノのレベルも上がっていったので、音楽教室ではクリスマスコンサートという少し大人のコンサートに出して頂ける事になりました。
このコンサートは、トリオやカルテット、オーケストラなどを、先生と一緒に演奏でき、私は妹のバイオリンとチェロの先生と毎年トリオを演奏し、プロの先生と共演する事でレベルの違いに愕然としながらも、本物の音楽を肌で感じ取り、とても感動したのを覚えています。
又、ピアノのコンクールにも出場するようになりました。
それと同じ時期に、小学校の学芸会で、アラジンと魔法のランプを行ったときに、ヒロイン役のお姫様に抜擢され、歌を披露する機会がありました。
実はとても恥ずかしがり屋で、人前で話す事もうまくできないし、お友達を作るのも苦手な子供だったので、幼少の頃はコンプレックスを抱えていました。
それが、歌えばあがらない、しかも自分の感情を音楽を通して表現できるというのは嬉しい発見で、もっときちんと歌を勉強して声で自分を表現したいと思い、声楽のレッスンを受ける事になりました。
それがきっかけで声楽をはじめ、20年ぐらいが経過しました。 その間オペラを演技する事や、イタリアの気質に触れたのも幸いして、今ではだいぶ、私生活でも自分の意思を表現できるようになりました。
何よりも今、沢山の友達に囲まれているのがとても嬉しいです。
私にとって、いつも人生を変えるきっかけとなるのが、コンプレックスを克服したいという感情です。
できなかった事ができるようになる達成感は、素晴らしい体験です。 私は器用なタイプではないので、一つの事を出来るようになるのにとても時間がかかりますが、そういう人程、一度できるようになると忘れないと思い、自分にはいつも、できないなりに他の人の倍勉強をしなけらばいけないんだと言い聞かせています。
私がレッスンをさせて頂く際には 生徒さんにもできなかった事が出来るようになる達成感を味わって頂きたいと思い、少しずつの進歩でも辛抱強く頑張って頂いています。